取得すべき戸籍謄本が戦災で焼失?~相続~
こんにちは。
司法書士・行政書士の千葉諭です。
相続の手続きを行う上で一番最初に行う事。
それは、法定相続人の特定です。
法定相続人を特定するには、亡くなられた方である被相続人の戸籍を、出生から死亡時までのものを取得して確認することになります。
具体的には、死亡時の戸籍謄本を手がかりとして、順に遡って戸籍謄本を取得していきます。
しかし。
戸籍を遡っていると、希に、戸籍が戦災により焼失していて、取得出来ない場合があるんです。
すると。
出生から死亡時までの戸籍を取得出来ません。
ではどうするか?
実務では、「他に法定相続人はいない」旨の上申書を提出することになります。
これには、法定相続人全員の実印による捺印が必要です。
でも、改めて上申書に実印を押してもらうことが難しい場合もありますよね。
このような場合には、最初から「遺産分割協議書」の頭書きの末尾に、「なお、他に法定相続人はいない」」という一文を記載しておくんです。
すると、遺産分割協議書が上申書を兼ねることにもなり、便利です。
遺産分割協議書には、法定相続人全員の実印をご捺印いただきますからね。
本日は、かなり実務によってお話になりましたが、ご自身で遺産分割協議書を作成される場合にもご参考にして頂けるのではないでしょうか。
当事務所では、相続のご相談をいただいた際、上記のような実務上のポイントも説明させて頂いております。
これから相続の手続きを行う方、既に相続の手続きを始められている方、相続でお困りの方、是非、当事務所にご相談なさって下さい。
相続の手続きは全て法律で解決できるものではなく、実務上の慣例もありますので、是非、ご利用下さい。